肛門科

肛門科について

肛門疾患に特に多いのは、痔です。痔は、デリケートな部位と症状のために恥ずかしさから肛門外来の受診が遅れがちとなる疾患です。お尻を見られる恥ずかしさから、症状が気になっても放置してしまう人が多いのではないでしょうか。
肛門疾患には、良性のものから悪性のものまであり、ただの痔だと思っていたらなんらかの悪性疾患だったということもあります。お尻がかゆい・痛い・排便時の出血・お尻にイボがある・膿が出るなど、肛門に関して気になる症状がある場合は、当院にお気軽にご相談ください。

いぼ痔の日帰り手術にも対応

当院では、内痔核硬化療法(ジオン注射)を行っています。なお、肛門外来はいつでも受付可能なので、診療時間内にご来院ください。予約をしていただくと待ち時間も少なくなりますのでご利用ください。

ジオン注射について

診療の方法

診察台に上がり、膝を抱えるように横向きで寝て頂きます。タオルを上から掛けますので、下着を膝上までずらして膝を抱えていてください。医師による指での肛門直腸診と直腸肛門鏡診察を行います。およそ30秒で終了します。

デジタルアノスコープを導入

当院では、正確でわかりやすい診断・説明を行うため。デジタルアノスコープを導入しています。デジタルアノスコープとは、小型デジタルカメラのことで、肛門の状態と病状の経過が分かるように画像保存が可能です。これまでの診察では、医師が肉眼で見て診断を行い、患者さんへの説明は手書きでイラストなどを使っていました。デジタルアノスコープでは、画像を患者さんと一緒に確認できます。当院では、患者さんに納得していただける、分かりやすい診断を努めています。

肛門のよくある症状

肛門が腫れて痛い

肛門の周りが腫れて痛い場合は、肛門周囲膿瘍が疑われます。ズキズキとした痛みのほか、発熱や肛門周囲から膿が出るなどの症状が見られます。また、排便時や排便後に痛みがある場合は切れ痔の可能性があります。この際、肛門の縁に見張りイボが腫れていることがあります。さらに、肛門入り口に小さいしこりがある場合は、血栓性外痔核もしくは痔ろうの疑いがあります。いずれも、肛門周囲が腫れて痛みが生じる場合は、当院までご相談ください。

肛門から出血する

肛門からの出血が真っ赤な鮮血であれば、直腸または肛門部からの出血の可能性が高く、赤黒いまたは粘液が混じっている場合は、結腸からの出血が疑われます。大量の血の塊がある場合は大腸からの出血の場合が多いとされます。一般的にトイレットペーパーに血が付く場合、ポタポタと落ちる出血の場合は肛門疾患が疑われるため、気になる症状がある場合は速やかに当院までご相談ください。

排便時に激痛がする

排便時や排便後に痛みがあって、排便時以外は痛くない場合は切れ痔の可能性があります。切れ痔は、トイレットペーパーに付く程度の出血があり、排便が終わると出血が治まります。排便時の激痛は、硬い便が原因の場合が多く、便秘症状を改善させるだけで激痛が緩和することがほとんどです。

お尻の周囲がかゆい

肛門の周囲がかゆい場合は、便や膿がよるものが多いとされます。肛門周囲の皮膚は弱酸性ですが、便はアルカリ性のため、下痢などの便によってかぶれると皮膚がかゆくなります。皮垂といって皮膚がたるむことで肛門周囲に便が付着すると、かぶれてかゆくなることがあります。お尻の周囲がかゆいときは、特に原因がない場合もあったり、場合によっては治療が長引いたりします。気になるかゆみがある場合は、早めにご相談ください。

残便感がある

いぼ痔がある場合、肛門に便が残っている場合、直腸肛門部が炎症している場合に残便感が生じます。稀に、直腸がんである場合もあるため、残便感が気になる場合は当院までご相談ください。

お尻に何かできものがある

肛門周囲にしこりや小さい豆のようなできものができる場合は、血栓性外痔核や皮垂、痔ろうなどが疑われます。肛門の穴からできものが出てくる場合は、肛門ポリープ・いぼ痔・直腸がん・直腸ポリープなどの可能性があります。これらの症状がある場合は、当院までご相談ください。

何か挟まった感じがする

直腸に炎症がある場合、肛門腺の出口に炎症がある場合など、いつも便が挟まったような強い残便感があります。また、直腸肛門部にいぼ痔・肛門ポリープ・直腸がんも疑われますので、当院までご相談ください。

脱肛する

肛門粘膜が肛門の外にせり出した状態で、肛門内部にできた痔核などが脱出します。いぼ痔・直腸脱・直腸肛門部のポリープ・直腸がんなどが挙げられます。痛みがないので放置してしまうことが多いですが、専門医師による適切な治療を行うことで治癒します。

肛門の周囲から膿が出る

肛門周囲が腫れた状態を肛門周囲膿瘍と言いますが、さらに激しい痛みとそこに穴が開いて膿が出る場合は痔ろうの可能性があります。痔ろうは、ほとんどのケースで外科的手術を要します。その場合、医師の診断が必要となります。

いきんでも便が出ない

強くいきんでもすっきりと便が出ない状態が排便困難症です。便秘気味ということもありますが、これが常態化している場合は速やかに当院までご相談ください。必要に応じて、大腸カメラを実施します。いきんでも便が出ない症状がある場合は、当院にお気軽にご相談ください。

便が細い

排便するときに、便がいつもより細くなってきたと感じたら、肛門が狭くなる、あるは大腸がんの疑いがあります。最近便が細いのが気になる場合は、お早めに当院までご相談ください。

下痢が酷い

急性下痢症などで一過性の下痢の場合は、薬物療法など対症療法で改善できますが、数カ月から数年にわたって下痢が続いている場合は、精密検査を要します。近年は、過度なストレスによる過敏性大腸炎が増加傾向にあります。また、潰瘍性大腸炎やクローン病の可能性もあるため、下痢が気になる方はお早めに当院までご相談ください。

便が漏れる・おならが漏れる

肛門括約筋不全といって、加齢や過去の肛門疾患によって、肛門の締まりが悪くなると、便が漏れる・おならが漏れると言った症状が現れます。肛門の締まりが緩くなるのは、一時的な場合と慢性的の場合があります。

文責
横浜わたなべ内科・内視鏡クリニック 根岸院
院長 渡辺 一輝

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