下痢

下痢は危険を知らせるサイン 

以下のような下痢症状は危険を知らせるサインかもしれません。

  • 便が水のよう、または泥のようになって出る
  • 下痢に血が混ざって赤っぽい
  • お腹の痛みがある下痢が長期間続いている
  • 一日における便意が前よりも増加してお腹を下している
  • 便秘なのに、下痢状の便が少しずつ出る

下痢とは

便の形状が保てないほど水分量が増加して、ほとんど泥状で排便される状態を下痢と言います。また、下記の原因によって腸が炎症を起こすことで消化吸収機能に異常をきたす状態が下痢です。いずれも下痢の症状を長期間放置するのは止めましょう。

下痢を起こす原因

下痢の原因には大きく分けて7つあります。

腸管蠕動運動の異常

腸管の蠕動運動に異常が起きると、腸管内の水分吸収機能が果たせず、固形の便を生成することが出来ません。蠕動運動に異常が起きる原因としては、

  • がん性腹膜炎
  • 過敏性腸症候群
  • 甲状腺機能亢進症

が挙げられます。

腸管内での炎症

腸管内の炎症が起きると、以下のような異常が生じます。

  • 水分が吸収しにくくなる
  • 腸管壁の組織液が滲み出て水っぽい便になる

また、炎症の原因は、

  • 感染性腸炎(ウイルス・細菌)
  • 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)
  • 薬剤性腸炎(医薬の一部・抗生剤など)
  • 膠原病

などが挙げられます。

感染性腸炎

急性の下痢症状を引き起こします。ウイルス感染では、ノロウイルス・ロタウイルス、細菌感染では、カンピロバクター・病原性大腸菌・サルモネラ・腸炎ビブリオなどが原因です。感染経路は以下の通りです。

  • 食品や水を介する感染
  • ヒトからヒトへ接触感染
  • 動物からの感染

薬剤による副作用

以下の抗生剤使用に伴って起こる偽膜性腸炎があります。

  • 胃酸分泌抑制薬
  • 抗生物質
  • 下剤
  • 抗がん剤
  • 抗炎症薬

また、胃酸分泌抑制薬はコラーゲン性大腸炎という疾患を引き起こして、下痢の症状を起こす場合があります。これは、服用を中止すれば症状も改善できますが、診断がないと対処できません。

栄養不足状態・低アルブミン血症

低アルブミン血症や低タンパク質血症が原因の一つになります。低アルブミン血症になることで、血管から水が染み出て下痢になります。

消化不良を起こしやすい特定の状況

胃や膵臓切除手術の後・胆のう摘出手術後・慢性膵炎などの特定の状況で下痢が生じます。

生活習慣の乱れや精神的ストレス

腸の蠕動運動は、自律神経に大きく左右されます。精神的ストレスなどで自律神経が乱れて下痢を起こします。また、暴飲暴食や偏った食事などの生活習慣の乱れによって、下痢が起こります。

検査・診断方法

問診では、下痢の状態を詳しく伺ってから、大腸カメラ検査を行って大腸粘膜を直接観察して下痢の原因を特定していきます。

大腸カメラについて

下痢の治療方法

下痢の原因に対して、適切な治療方法を提案しています。

薬物療法

必要に応じて下痢止めを用いて治療しますが、感染性腸炎などの場合は、ウイルスや細菌を体外に出す必要があるため、無理に下痢を止める必要はなく、下痢止めを用いません。当院では、患者さんの症状に応じて適切に処置しています。

点滴と水分摂取

下痢の症状があるときは、脱水症状に気を付ける必要があります。激しい下痢症状の際には、特に水分摂取をしっかり行います。電解質を含有しているスポーツドリンクが最適です。経口による補給が難しいときは、点滴を用いて水分と栄養補給していきます。

生活習慣改善

食事バランスを整えて、過度なストレスがかからないように過ごすことで、自律神経が整います。自律神経の安定と腸の運動は密接に関わっています。バランスのとれた食事・十分な睡眠・適度な運動など生活習慣を改善していきます。

疾患による下痢の疑いがある方

下痢の症状は、長く続くことで苦痛が伴います。また、疾患が原因で下痢の症状が現れている場合もあります。当院では、下痢症状の裏に精神的ストレスも背景として考慮して診察・治療にあたっています。下痢症状に悩んでいる方は、当院にお気軽にご相談ください。

文責
横浜わたなべ内科・内視鏡クリニック 根岸院
院長 渡辺 一輝

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